第10章 記憶の上書き
**
チャプ…チャプ…
と、水が揺れる音が聞こえる気がする。
そして、じんわりと
太腿に生温かい広がりを感じて
(やばい!おもらししてる!?)
と思って飛び起きる
バシャッ!!
『ひぁぁっ!?』
「レディ…おはよう(^^)」
そこは自宅の浴室、浴槽の中で、
なぜか4人とも揃い踏み。
おもらししたと思ったは下半身は
お湯に少しだけ浸かった
白いシャツの太もも部分が
じわっと濡れていただけ。
レンくんとランランが私を
挟んで浴槽の段になっている所に腰掛けていて
ミューちゃんとトッキーが
2人の隣で浴槽床に腰かけて
こちらを見つめている。
皆はシャツとスラックスパンツを着用
しているのに対して、
私は既視感のある彼シャツ状態。
これなに?夢?(。>ㅿ<。)
嶺二があんなことするから、
4人で記憶を上書きしようと夢見てる?
暫く困惑して何も言わないでいると
「どうした?」
と、ランランに聞かれて
『どうしたって……
あれ?私、菱に送って貰ってて…
あれ?これって夢?』
と、困惑していることを伝える。
「クス…困惑してるレディも可愛いね。」
『あれ…そういえば、
レンくんと、トッキーもいる…
あれ?…どういう…』
「フッ…貴様…今日の仕事は覚えているな?」
『えっ?…う、うん……』
QUARTET NIGHTとの
カップルグラビア撮影…
で、藍ちゃん、ランラン、ミューちゃん、
嶺二の順番で撮影して…
『れ、嶺二の撮影を
わざと再現してるってこと?
これ、もしかして現実?』
「やっと気づきましたか?
これ…お仕置…です。(^^)」
トッキーが微笑みながら
こういうので、
『おしおき………
って、私、何もしてな…』
と言い返すと
「甘噛みで感じた…らしいね?」
私の話を遮って、
レンくんにこう言われ、
あの時のことを鮮明に思い出す。
カァァァァ…
『…////』
スタジオにいる皆に見られながら
嶺二にうなじを甘噛みされて、
少し感じた表情をしてしまったことを
思い出して、頬が再び熱くなる。
「おい、貴様。
何を思い出して、
頬を染めている。」
『あ、う…ごめんなさ…//
でも、あれは
ランランたちを思い出したからであって…
嶺二に感じたわけじゃ…//』