第10章 記憶の上書き
撮影後
今日はクリーニング車ではなく
芸能活動用の社有車(黒のベ〇ツのセダン)で
送迎してくれている菱。
後部座席に
ランラン、私、ミューちゃんの順で座る。
『……( ˊᵕˋ ;)』
「「……」」
菱から後部座席の静けさに
様子を伺う視線を感じる
(何この空気……(=_=))
(色々あったの…(--;))
とルームミラー越しに目で会話する。
2人の様子を伺うけど、
怒ってるのか通常通りなのか
表情では全く読み取れない。
もう暗くなっている窓の外ばかりを見て
朗らかでは無いことは確か。
って…なんで私ばっかり
こんなに気にしなきゃいけないのさ。
なんだか眠いし…
2人のことも気になるけど、
もう寝ちゃおう…
(…菱…寝ちゃっていい?( ¯꒳¯ )ᐝ)
(OK♡(。☌ᴗ☌。))
私は思いのほか疲れていたようで
直ぐに眠りについてしまった。
『……zZZ』
**
暫くして
遠くから菱の声が聞こえる。
「まっ………さまっ……
□□さまっ、
到着しましたよ。」
『ん、……』
「起こさずとも良い。
俺が運ぶ。」
その後ミューちゃんの声もした気がしたけど
睡魔に勝てそうにない…
ふわふわ浮いている感覚と
石鹸のような清潔な香り
そして、この体幹のしっかりした感じ…
(ミューちゃんだぁ//)
と、頭より先に体が認識して
すりすりと香りのもとに頬擦りしながら
また意識を手放す…
**
『…zZZ』
あれ…ランランの匂いに変わった…?
そして彼らの会話がうっすら聞こえる…
「おい…マジでやるんだよな…」
「当たり前でしょ。
ブッキーに先を越されたなんて
蘭ちゃんたち、なにやってんの。」
「うるせえ。
嶺二の行動なんか予測できるかよ。」
「これ…起こしてからじゃダメなんですか?」
「何言ってんのイッチー。
自主的にさせるのは…
ん、まぁ、それはそれでイイんだけど、
お仕置っていう体だと、
俺達も〇〇ちゃんも燃えるだろ?
それに、普段は怒られるようなことも
させて貰えるかもしれないよ?」
『スー…スー…んっ…』
「おい、〇〇が起きる。
静かにしろ。」
「す、すいません」
レンくんとトッキーの声もしてるような…
…って、都合のいい夢かな…