第9章 QUARTET NIGHTとの撮影
焼き菓子と紅茶セットを持って
カミュさんたちの待機スペースに向かっていると…
「□□ 〇〇さん戻られましたー!」
という声が
僕の背後からきこえます。
待機スペースにいたカミュさんと寿さんも
立ち上がって僕を素通りして
□□さんと黒崎さんの方に向かいます。
僕はせっせと
ティータイムのセットだけして
お2人を追いかける形でセットの方に向かいます。
「あっ、紅茶までありがとうございました!」
と寿さんが僕に気づいてお礼を言ってくれます。
「我儘を言ってしまい申し訳ありません…
甘い物が欲しくなってしまいまして^^」
カミュさんにもこう言われて
僕は嬉しくて
デレデレしてしまう。
「あっ、いえいえ…
全然、大したことないです!
また何かあれば言ってください!//」
なんて言っていると
「きゃあっ…//」
という女性スタッフたちの小さな悲鳴がきこえる。
何かと思いその視線の先を追うと
撮影されているお2人が目に入る。
そこにはスタンドを下ろしてバイクを立たせ
シートをベンチにして腰かけた黒崎さんと
その黒崎さんの足の間にすっぽり収まっている□□さん。
そして、黒崎さんが顔を右に向けて
□□さんの顔を引き寄せ
瞼に唇が触れるか触れないかのところで止まっています。
□□さんもそれに合わせて
顔を左に向け伏し目がちにし、
黒崎さんが首を抱いている腕に触れています。
その格好良くもセクシーな仕草に
悲鳴が上がってしまったようです。
□□さんは先程の格好とまた違って
ダークレッドのライダースジャケットに、
インナーはシンプルな黒のTシャツに
チョーカーのようなアクセサリーを着け、
パンツはアンティークでワイドなジーンズを
着用しています。
そして、ショートカットヘアが
首元のチョーカーを引き立てます。
「ランランたち格好いいね^^」
「あぁ。らしさが出ているな。」
「蘭丸…珍しく心を開いてるね。
いつもならグループ以外の人との撮影となると
スイッチ入るのに少し時間かかるのに…」
メンバーのお2人に美風さんが合流していて、
皆さん各々感心しているように見えます。