第9章 QUARTET NIGHTとの撮影
〇〇side
さっきのプロデューサーの言葉で
心臓がバクバク。
藍ちゃんにバクバクというよりは
この後の展開が怖すぎて…
後ろの方で3人がなにか
言っているのが聞こえて…
「……嶺二たち、何を騒いでるんだか…」
と、呆れている藍ちゃん。
『キ、キスシーンなんて、あったんだ…?』
と聞いてみると
「はい。
まぁ、実際はキス直前のシーン…て感じです。」
と言われて
あぁなるほど…と落ち着く。
「ファンの子達を彼女に見立てて
壁ドン後に…みたいなシーンを撮りたいんですけど…
大丈夫ですか?」
と、急にお人形さんみたいな顔で
見つめられて
(か、かわいっ…//)
『だっ、大丈夫でありますっ( ・ㅂ・)و ̑̑』
「あります?…
語尾が変です。」
『あっ、ごめんなさい。
大丈夫ですっ!』
カメラのセットが終わって
「それではこのアングルからで撮ってみましょう!」
とまずはシンプルに壁ドンで
藍ちゃんの顔が近くにあり、
私は縮こまってされるがままのショット
「うーん…もう少し動きいれてみましょうか」
と、プロデューサーに言われ、
『…( ¨̮ )』
藍ちゃんと目でどうする?と会話
「少し抵抗をいれてみるというのはどうですか?」
藍ちゃんにこう言われて
『こ、こうかな?…』
と、藍ちゃんの胸を少し押し返す感じに。
「いいですね〜!」
そんな感じで何枚か撮影…
私も役に立ちたいと
相手をトッキーと想像して考えてみる。
『あっ…こういうのはどうかな?』
と、コソッと
美風さんに耳打ちすると
その耳打ちの様子まで撮影されてしまう。
「すごくいいかも…//」
藍ちゃんにこう言われて自信がつく。
『…じゃあ、お願いします。』
まずは藍ちゃんがかけている眼鏡を
私にかけるところから…
私は精一杯壁に体重を掛けて
逃げたいけど逃げられないという情景を演じる。
そして、上目遣いで藍ちゃんを見つめる
これで、眼鏡っ娘の上目遣いの絵ができる。
「いいね。いいね。」
ピピッ…カシャッ…ピピッ…カシャッ
とシャッターの音と
フラッシュの光がスタジオに広がる
「それじゃあ、外します。」
『うん。』
それからゆっくりと眼鏡を外す藍ちゃんと
瞳を閉じてされるがままを演じる私。
「いいっ!いいっ!」