第8章 美しき過去
「他には共演経験ある方とか居るんですか?」
トッキーは私の意外な交友関係に
興味津々のようだ。
『んー…
去年うたプリアワードのときの映像で
共演してるの見たから
多分知ってると思うけど、
HE★VENSの鳳 瑛一も
高校の時からの知り合いだよ。』
「えっ!?
本当ですか?
…確かに…彼も同じくらいの年代ですか…?」
『うん^^』
「仲…良いんですか?」
『良くは…ないかな。
瑛一はなんていうか、
変わってるし…
可愛げがないって言うか…』
「かわっ…!?
わ、私たち4人は可愛げがあると?」
『うん。
みんな可愛いところいっぱいあるよ。
けど、瑛一は本音…っていうのかな
人間らしさみたいな所がなくて
ちょっと苦手…
悪い人じゃないっていうのはわかってるから
特に敵視してる訳でもないんだけどね( ¨̮ )』
「…そ、そうなんですね。
私達もまだまだ
彼らのことは分かっていないんです…
社長たちで話して
HE★VENSのメンバーと
デュエットするかも…って噂は
聞いたんですけど…」
『へぇ!そうなんだ!
本当だったら楽しみだな〜^^
瑛一はあれだけど、
弟くんは可愛いんだよ( ¨̮ )
お兄ちゃんの後ろをいっつも
ついてまわってた気がする…』
「へぇ…そうなんですね( ¨̮ )
(…なんで急に弟の話に…?)」
『うん^^』
「ちなみに他には……」
『トッキー、そんなに私の過去の共演者気になるの?』
「……えーと…はい///
特に、ドラマや映画だと
その…キスシーンなんて…
あったら嫌だなと…///」
『……クスッ…ふふっ、ははっ
確かにそうだよね^^
んーと…他…他………』
そして、私は19の時の共演歴を思い出して
口を噤む…
「ん?」
『んー、ないね。
うん。ないない。( ˊᵕˋ ;)』
「今…絶対 ある 間でしたけど?」
『いや…ない。』
「なんで言えないんですか?
そんなことしても、
調べればすぐに出てくるんですよ?」
と言いながら
スマホをこちらに見せてくるトッキー。
『う…』
「誰との共演なんです?」
『や…さん…』
「はい?」
『龍也さん。…』
「龍也…って、
日向龍也?日向さんですか?」
『う、うん…』
「なんで隠すんです?」