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【R18】欲ばりに花束を。[うたプリ]

第8章 美しき過去



「ーー…ということが分かりまして…」

『それ…ほんとなの?
…ほんとなら結構大問題じゃない?』

「B社とA社の信頼できる筋からの情報です。」

『ん〜…もう一度整理しよう…』

「はい。
まぁ、仮にその会社をS社と呼ぶとすると
S社がA社にデザインを発注し、合意する。
そしてA社がB社に縫製を依頼し、納品。
S社は依頼したものと異なると主張…」

『合意したデザインに忠実に作ったはずが、
合意デザインデータを確認すると、
何故かデザイン案が入れ替わっている…と。』

「はい。

色々と考えらますが…

1つはS社と合意したデザインが
A社内のどこかで入れ替わり、
B社に誤った情報が行っている可能性…
これが故意でなっているのか、
偶発的にそうなっているかは不明ですが。

あと1つはそもそも合意したデザインがフェイクで
S社が発注後にデザインを変更し、
データを差し替え、
差し替え後のデータが正だと
言い張っている可能性です。」

『でも2つめの話だと
S社のスパイがA社に潜り込んでいる
可能性が高いってことだよね。
デザイン案のデータを入れ替えてるんだから。』

「はい。
1つ目でも、A社内のデータが
故意に入れ替えられているのだとしたら
S社と断定はできませんが、
スパイがいる可能性が高いです。」

『なるほど…他の
R社や劇団系も同じなのかな?』

「はい。」

『…てことはウチにもいるかもね。スパイ。
念の為、増員したバイト達の
身辺調査しといてくれる?』

「かしこまりました。
あとは私の方でももう少し探ってみます。」

『あわよくば証拠でも手に入るといいんだけどね。」

「善処します…」

『うん。いつもありがとう^^』


「はい。あとはサイン頂きたい資料の格納先を
メールで送っているので、
目を通してもらうようにお願いします。

本日の業務は
そのサインと資料確認のみです。
また資料についてのコメントあれば
メールにて共有してください。」

『はーい。了解です。
じゃ…』

ピロン…

菱の話でいくと…
私たちに仕事が舞い込みまくっているのも
誰かの思惑によるものかもしれない……

これまで以上に慎重に動かないと。



ヘッドホンを外してから
暫く考え込んでいると…


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