第7章 とある夏の夜
〇〇さんの左側が私。
右側がカミュさん。
後ろで胡座をかいているのがレン
そして、前で映像を〇〇さんから隠しているのが黒崎さん。
「レン…これお前見えてんのか…」
「いやあんまり?…
でも、気にしないで、
なんとか頑張って観るから^ ^
それに…レディの背中を守るのは…
ナイトの役目…だろ?」
『うぅ…かたじけないです。』
そう言っている〇〇さんは
ペタっと座り込んで
黒崎さんの左側から
ひょこっと顔を覗かせて
映像を観るつもりのようです。
で、怖いシーンが来たら
黒崎さんの背中に隠れるつもりのようです。
私の右腕の袖をきゅっと掴んで
可愛らしい。
「フン…幽霊…などいる訳がなかろう。」
『い、いるかもしれないもん。』
「貴様が俺たち以外で
頭をいっぱいにしているこの状況が気に食わん。」
『ミ、ミューちゃん…////』
「いや、レディ絆されちゃダメだよ( ˊᵕˋ ;)
そんなこと言って、
バロンは蘭ちゃんのために
こうやって〇〇ちゃんが
頑張ろうとしてることが
気に食わないんでしょ?」
「絶対それだな。
それにしても
俺のために苦手なモンを
克服しようとするなんて…
やっぱり、お前は凄い奴だ。
チュ…」
黒崎さんがそう言って振り返り
〇〇さんの額にキスを落とす。
『ん…えへへ///
映画館で見られるように
頑張ろうと思います( ・ㅂ・)و ̑̑』
「へぇ…じゃあ、
目を瞑ったり、声を上げたら
罰ゲーム…することにしようか?」
後ろからレンが
〇〇さんの肩に顎を載せて
提案してきます。
『ふえっ!?
…そ、それはハードル高すぎでは…』
と、レンの顔に視線を向ける彼女。
「だが、映画館で声を上げる…
なんてあってはならんからな。
それに、目を瞑る…というのも
作品に対しての冒涜…そうであろう?」
『ま、また…最もらしいことを。。(=_=)』
「でも確かに、
声を上げるのは…よろしくないですよね?」
「クス…じゃあ決まり。
イッチーとミューちゃんは
〇〇ちゃんが目を閉じてないか
時々見ててよ^^」
「クス…ええ。分かりました。」
『決まりって…私の意見は…?』
「諦めろ。多数決で俺たちの勝ちだ。』
そして、映像が再開されます。