第8章 ほくろ[✩宇髄天元]

「……派手な事すんな、お前」

「泣きそうな顔してる……天元」

「優しくするっつったけど…無理だわこれ。
悪ィ。胡蝶に怒られんのは俺だけでいい」



宇髄はの二の腕を噛み、痕が着くよう舐め、吸った。



「なぁ知ってるか？
ほくろは前世で口付けされた場所らしいぜ」

「………じゃあこれは濃いほくろになりそうだな」

「例え死んでも、俺は必ずお前を見つける」

「…………天元」

「動くぞ………」

「っ…、んっ……あっ……」



下から突き付けるように腰を動かした。
動く度に揺れる胸と、出る声で天元の理性は飛びそうだった。



「気持ちいいか…？」

「んっ…きもち………あっん…はっ……あっ……んぅ……！」

「口、開けろ」



は言われた通り口を開けた。
天元の舌が口の中に入り、深く絡め合う。
先程より長く、しかし腰の動きはそのままで。



「すげぇトロトロ……」

「も……いっ……ん……！」

「寝かせるぞ」



を寝かせ、体制を横にし、片方足を上げて早く突き始めた。



「あっ、んっ、んっ……！」

「っ………はっ……んっ………！」

「～〜〜っ……！！」



天元は自身のそれを抜き、ドロっと彼女の中から白い液体が出てきた。

やってしまったと思った反面、悔いはなかった。
グッタリしているの顔にへばりついている髪を耳にかけ、反応を確かめる。



「生きてっか？」

「……もう少しで……死ぬとこだったぞ……」

「蕎麦何杯でも奢るから許して」

「…………上に餡子が乗った団子も食べたい」

「いいぜ。たくさん食え」



を起き上がらせ、袴を着させる。

1階に行くと店主が先に2人に気が付き、蕎麦を用意した。



「久しぶりの蕎麦は美味しいな……」

「そりゃ良かったわ」

「ありがとう天元。連れてきてくれて」

「どうってことねぇよ。
何回でも連れてってやる」



そう言うとは優しく笑い、蕎麦を平らげた。



しかしその日以降、蝶屋敷に帰ると同時に、
彼女は起き上がれなくなった。