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善い愛し方と悪い愛し方

第7章 恋をする資格[〇不死川実弥・宇髄天元]


職員室にある休憩部屋で、カナエ先生といた。
私が落ち着くまで背中を摩ってくれて、
紅茶を容れてくれたので飲んだ。



「落ち着いた?」

「はい………」

「不死川くんったらちゃん達が出ていった後すぐに追い掛け始めたのよ。
顔が凄かったから私も着いて行ったけど、行って正解だったわ。
今にも殴りに行きそうな雰囲気だったから」



笑顔で言うことかな……?



「………カナエ先生は…何も聞かないんですか?」

「?」

「……腕の事とか……」

「誰にでも知られたくないことぐらいあるわ」



そう言って、カナエ先生は紅茶を飲んだ。



「ちゃんは不死川くんのことが好き?」

「……」



その質問に黙って頷くと、カナエ先生は微笑んだ。



「不死川くんなら絶対ちゃんの全部を受け入れてくれるわ。だってあんなに大切に思ってるんだもの。」

「………不死川先生は……私のどこがいいんでしょうか……」

「煙草吸ってるのがギャップだったらしいわよ」



それはこっちのセリフだ。
怖いけど真面目そうな先生が煙草を吸ってるとは思わなかった。



ん?待てよ……



「何で知ってるんですか……?」

「何をあげたら喜ぶかとかいろいろ相談されていたから。口を開けば貴女のことばかり話してたわよ〜」



うふふと言わんばかりの顔をしているカナエ先生。

まだ付き合ってすらいないのに……お互い気持ちも伝えてないのに…。



「一度お互いゆっくり話したらどう?休日とかに会って」

「……えっ」

「でもそれより先に宇髄くんをどうにかしないとね。あなたたちが話してる時すごく見てたから……」



やけに視線を感じるなとは思っていたけど、そんなガン見をされているとは思っていなかったし、まさか嫉妬してたとも思っていなかった。



「不死川くんがどうにかしてくれるとは思うけど、また今日みたいなことが起きないようにしなきゃ。私もなるべくちゃんのそばにいるわね!」

「ありがとうございます……」



よしよしと私の頭を撫でたカナエ先生。

休憩室の外から、職員室のドアが開く音が聞こえた。
足音が怒っていたので、たぶん…いや絶対不死川先生だ。

様子を見にカナエ先生は休憩室を出ていった。
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