第3章 復讐の糸[☆童磨]
頭の痛みと体のダルさで、彼女は目を覚ました。
身体中に付けられた歯型と接吻痕を見て、
大きな溜め息を着いた。
もう……みんなのところには帰れないな……
寝巻きの帯を締め直し、部屋を出ようとする。
が、開けようとしても襖は固くて開かなかった。
ただ襖だから鍵が着いていることは無い。
ということは童磨の血鬼術の類だと理解した。
「おはよう」
音もなく現れた童磨に彼女は驚き、
後ろに後ずさった。
「すごいね、抱き潰したせいか2日も寝てたんだぜ?
なかなか起きないから死んだかと思ったよ」
「……ここから出せ。」
「出たところでどうなるの?その格好で出てったとしても、
変な男どもがうじゃうじゃと湧いてくるよ」
「私はお前となんかいたくない」
「うーん、でも君はもう俺のモノだよ?
その証が身体中にあるじゃないか」
「誰がお前のモノなんかになるか。
ただの気まぐれで犯されまくったら頭がおかしくなる」
襖に手をかけて開けようとした時、氷の槍が彼女の頬を掠めた。
「逃がさないよ君は。
逃げられないんだよ一生ね」
「…………………」
「さ、分かったらこっちにおいで。
また俺と共に過ごそう」
グイっと腕を引っ張られ、童磨は顎をつかみ上を向かせた。
「あれだけ犯したのに目の光は消えてないんだ。
さすが柱だね。普通は壊れるんだけど。」
「…………お前を必ず殺す」
「まだそんな事言ってるの?
こんな細腕に、刀も無いのに勝ち目なんてあるわけないだろ?」
「お前は親を殺して、大好きだった親友も殺した」
「そうだっけ?殺した人間のことなんて覚えてないからなぁ」
「復讐の糸は切れない。
私が例え壊れたとしても他の誰かが必ずお前を……
鬼舞辻無惨を殺す」
「好きなだけ言ってるといいさ。
さ、楽しもうか」
帯を解き、彼女の着物の前が開けると、
早速膨らみを触った。
「体は正直だね。もう勃ってきてるよ。
ほら、ここ好きでしょ?いつも締めてくるもんね」
「っ…………」
「我慢しない我慢しない!」
拒みたいのに、体は童磨を求めていた。
力が抜けないように彼女は童磨の服を強く掴んだ