第2章 ただの同僚[〇不死川実弥・宇髄天元]
荷物を持ってきてもらい、先生が家まで送ると言い始めた。
最初は断っていたが、圧を掛けられたので、
仕方なく送って貰うことにした。
「コンビニ寄るけどなんかいるか」
「………………水」
「へいへい」
頭がぼーっとしてきた。
私は酔うとこうなるから嫌なのだ。
だから飲み会なんて行きたくなかったのに。
「ほら」
「あかない」
「……………」
完全に酔っ払った彼女は、ペットボトルを振りながらそう叫んだ。
そりゃ開くはずないだろと思いながら、
彼はペットボトルの蓋を開けた。
「あがとぉ」
「酔っ払ってんなァ。この先道案内できんのかァ?」
「右ぃー」
「どこを右だよ」
彼女は指を指すが、指を指した方向はコンビニだった。
突っ込めということなのか。
それともここを右に曲がれということなのか。
彼はとりあえずコンビニからでた。
「何が近くにある?」
「電柱ぅ」
「張り倒すぞテメェ」
ダル絡みをしてこないだけマシだが、
これじゃあ家に送ることが出来ない。
かと言って自分の家に泊めさせる訳にも行かない。
彼自身それは問題なかったが、酔いが覚めた彼女からしたらとんでもない気持ちになるだろう。
「このままだと俺の家に泊まることになるぞいいのかァ」
「いーよぉ」
「いいのかよ……」
暫く走らせていると、隣から寝息が聞こえた来た。
彼は後部座席に置いてある上着を彼女に掛け、
彼の自宅まで車を走らせた。