第2章 ただの同僚[〇不死川実弥・宇髄天元]
「飲み会行こうぜ!」
飲み会の日、私は前もって不参加だと伝えたはず。
なのにこの筋肉ダルマ教師は、私の肩に腕を回してきた。
「行かないです」
「行くんだよ」
「耳ついてますか?」
行かないって言ったら行かないってぇのに。
あ、不死川先生帰る準備してる。
いいなぁあの人飲み会行かなくて。
不参加だって伝えたはずなのに、なんで行くことになってるんだろ。
「ほら行くぞ!」
「金ないですよ」
「1人分くらい俺が出すからよ」
何とかして断ろう。こいつのダル絡みはウザイんだ。
そう思っていると、不死川先生と目が合った。
助けてくれと言う目線を送ると、ため息をついた。
何故だ。ため息を着きたいのはこっちだぞ。
「俺も行くわァ」
不死川先生はそう言った。
それを聞いた筋肉ダルマ教師は驚いていた。
「あれ?お前不参加じゃなかったっけ」
「用無くなったからよォ。こいつも結局来るのか?」
「ああ」
いや…まだ行くって言ってないし、
なんであなたまで来るの。
いやいやと言い続けていても、どうせ強制的に連れていかれる。
こいつの事だ。どうせ潰れるまで飲ましてくる。
「かんぱーい!!」
結局来てしまった……。
男どものどんちゃん騒ぎはうるさいから嫌なんだ。
はぁ……家で一人静かに飲みたかった。
まぁまだカナエ先生がいるからいいけど。
いなかったらもうすぐにでも帰ってた。
頼んだグレープフルーツサワーを飲み、きゅうりを食べる。
「先生はお酒強い方なんですか?」
「……あー…まあ少しは」
「凄いですね。カッコイイです」
カッコイイのか。
でも嘘なんだ。お酒はそんなに得意じゃない。
家で飲むときも度数が低いやつを飲んでる。
お酒強い人からすれば、ほぼジュースみたいな酒だ。
グラスの半分くらいまでお酒は減った。
何故か来た不死川先生の方を見ると、案の定筋肉ダルマにダル絡みをされていた。
……不死川先生お酒飲んでないのか。
そういや車だったな…。