第5章 あーの曲耳から離れーなくなったんですけーど♪
「や、やっと、終わった……」
練習が終わってへたり込んでいると
「無様だなぁ?世一ぃ〜?」
此方を嘲笑う、クソ皇帝と下僕コンビ。
「良いよな?あんた等指導者側で、ペナルティ免除で」
先日の1等当てに失敗した為、普段のノルマの他にペナルティがあり、それがキツイの何のって…。
「可哀想になるくらい無様でしたよ。あまりに無様なのでこうして端末に様子を保存してしまいました。この程度でバテるなんていやぁ、流石お子ちゃまですね」
「その言葉、後で後悔することになるぞ?」
あの人達の事だ、指導者達の許可を取りこいつ等を玩具にするのは時間の問題だ。下手をしたら指導者までも玩具にする。想像するに易い。
「負け犬の遠吠えというやつか?やれやれ、そんな脅しが利くとでも?」
「言ってろクソ道化。一応忠告はしたからな?」
………………
……………………
「やっほー、潔。これからご飯」
食堂に行くと蜂楽がテーブルで食事待ちをしていた
「おぅ!お前も、これから、飯?」
「うん!特別にラーメン食べさせて貰うんだ」
「食べようと買っておいたのを目敏く見つかってな。これ食べたいって強請られて、」
すっごい悔しそうにしていたよ。誰とは言わないけど。と、ステゴさんが苦笑いを浮かべる。
「ほれ、有り難く食せよ。」「わーい!いっただきまーす」
女史さんが盆に載せたラーメンを蜂楽に渡す。滅茶苦茶いい匂いで口の中に涎が溜まってくる。他の人間も匂いにつられて此方を見ている。
「これは、今後の為に追加購入する必要があるんじゃない?」「今後の隠し場所と共に考えとく」
「そういえば、罰ゲームどうするんですか?」
勝負の結果は、走者がフラッグ達を破壊し尽くし、
『物は違えど、真っ先に手に持ったラヴィーニョの勝利』とするか、
『真っ先に狙われ、首と片足がさよならバイバイしたクリスの勝利』とするかで意見が割れた。
指導者は公平に話し合い。我々は熾烈なじゃんけん争いの末、パーソロンが一人勝ちして夜食を勝ち取った。