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【MHA】【爆豪勝己】(※R18)ハートビートエネルギッシュ

第1章 beat.1


「早よシャワー浴びてこいや」
「うん、そうする」

今の彼女の姿をずっとは見てられず少し視線を外し口を動かせば気にせず塑琉奈から返事が返ってくる。同時に「あっ 」と彼女の方から声が上がる

「丁度ボトルの飲み物切れちゃったんだよね。爆豪それちょうだい」
「ア゛?」

彼女が指差した先、そこには未だに手を離さず持っていた得体の知れないエネルギードリンク。爆豪はそれを見て「俺のじゃねぇ」っと口を開こうとしてグッと口を結んだ。

待て、今「ちょうだい」っつったか?流氷が「ちょうだい」?あの流氷が?おねだりした??

「あっ…ごめん口が滑った。自分で買ってくる」
「やる」
「いいの?」

ハッと気付き塑琉奈が口を手で覆ってからそのまま踵を返そうと爆豪から背を向ける。けれど爆豪はそんな塑琉奈に手に持った瓶を目の前に差し出した。

「ありがとう」
「っ、別に」

すると塑琉奈はぱあっと顔を輝かせ、爆豪の方へ向き直り、彼の手を握る形で瓶を受け取る。
嬉しそうな彼女の様子にそんなに欲しかったのか、と思いつつルンルンと瓶を開ける塑琉奈を見つめ、つい頬を緩める。
そんな目線は気にせず、目の前で塑琉奈はグイッとそれを一気に飲み干した。

「っはぁー…、美味い」
「(すげー飲みっぷり)」

ゴクゴクと喉を鳴らしながら気持ちいい飲み干し方をした彼女に、おおっと思わず感心しながら見つめていると彼女は瓶の栓を締めながら彼の方へ向き直る。

「今度同じもの買って返すね」
「気にすんな」

ふふっと笑いかける塑琉奈に思わず胸がドッと速くなる。どうも彼女の一挙一動が目が離せなくて、その度に不意に頬がほんのりと熱くなる。それが何なのかもう分かっているからこそ余計に塑琉奈を見れずにいた。
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