【MHA】【爆豪勝己】(※R18)ハートビートエネルギッシュ
第4章 beat.4
「あ…」
薄らと開く瞼、霞んだ視界には白い天井が目いっぱい写り、塑琉奈はそれを見つめながら何度か瞬きを繰り返した。
「(私、何してたっけ…)」
寝起きでぼんやりとした思考のまま、なんとか自分がしていたことを思い出そうと頭を動かしながら目を軽く擦る。そしておもむろに寝返りを打ってギョッとした
「(ばば、爆豪…っ!?)」
そこに半裸状態の爆豪が間近くにいて寝ている姿が。なんで彼が、と思いながらにまじまじと爆豪の寝顔を見やる。同時に、彼の左腕が自分の頭下にある事に気付いた
「(う、腕枕してくれたのか…。と、というかなんで爆豪裸なの…って、)」
普段の仏頂面に目付きの悪い顔からは想像出来ない端正な顔立ちは、他の誰が見ても思わず見蕩れてしまうだろう。
それとは別に、彼の逞しい裸を見つめてから自分の身体を見直せば、塑琉奈は自分も素っ裸なのにやっと気付く
「な、なんで私も裸!!?」
「…ん…」
とんでもない事に思わず声を荒らげて掛けられていた布団を必死に胸に手繰り寄せる。だがその声のせいで眠っていた筈の爆豪の眉がぴくりと動いき、おもむろに開かれた赤い瞳とかちり合う
「ば、ば、爆豪…おはよう?」
「………」
目が合ったと同時に冷や汗ダラダラと流しながら塑琉奈は焦って上擦った声を掛けるも、爆豪はジーッと彼女を見つめたまま。
それに首を傾げれば、グイッと彼の腕に身体を引き寄せられてぴとりと爆豪の身体と密着する。至近距離になった彼との差は顔を上げれば鼻が交差するほど。
同時に重なる肌と肌から温もりが身体にじんわりと染み込み、それに戸惑いながら彼の顔を見上げた。
すると額にちゅっと軽い口付けが落ちる
「え?え?え?なに?え?」
突然な事に訳が分からず混乱する塑琉奈に目を細めながら爆豪はじっと彼女を見つめた。それは真剣そのものの表情で。
「流氷、いや…塑琉奈」
「は、はい!?」
「責任取る」
「は???」
真剣な眼差しから吐かれた自分の名前に肩を震わせ、彼の顔を見つめ返せば今度は訳の分からない言葉を言われ、更に混乱しか頭に浮かばない。