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すの日常

第11章 踏み出す勇気


照が出て行って一人の時間

さっきまでの可愛げのない自分を思い出して

心底自分に嫌気が指す…


それでも

少しでも照に喜んで欲しくて

照の好きなご飯を用意してる自分がいる



私を見て?

私を好きになって?



そう伝えたいのに

伝えられない言葉が


鉛のように重く胸に積もっていく…


そしてその鉛が

黒く澱んで少しづつ

私自身を侵食して



拗ねて捻くれて嫉妬して

どんどん情けなくてずるい自分に

なっていく…




出来たご飯にラップをかけて

ぼんやりとテレビを見ていると


玄関の開く音がして



「ただいま…

なんかめっちゃいい匂いすんだけど笑?」


なんて明るい声が聞こえてくる



「うん…

私お腹空いてないから…

食べていいよ?」


そうテレビに目を向けたまま言うと


「どした…体調悪い…?」



なんて

心配そうに照が私の顔を覗き込んだ…
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