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すの日常

第8章 あざとい悪魔


「なんで…?」

咄嗟にそう呟いて唇を手で隠すと

そんな私の手を亮平が掴んで


「思い出した…?

玄関前であんなことされたら

嫌でも見ちゃうよね…?」



そう言って掴んだ手に力を入れる…



「でもあれは…」



「わかってるよ…

〇〇が僕を裏切ったりしないって

俺が飛び出す前にちゃんとその人をビンタして

追い返してたしね笑

でも隙を見せるから

簡単につけ込まれるんだよ?」



そんな冷たい亮平の言葉に

まぶたがジンジン熱を帯びて

涙が溢れてくる…



「ごめん…な…さい…」


そう唇を噛み締めながら言うと



「俺以外とキスするなんてありえないからね?」


そんな言葉と一緒に

唇に伸びた亮平の指先が

唇の輪郭をなぞる…


言葉とは裏腹に

触れる指先は優しくて


「怒ってないの…?」


そう聞くと



「怒ってるよ…?

でも好きだから怒ってるんだよ?

他の人に触れられたくないし…

触れてほしくない…

この唇に触れていいのは

俺だけだよ…?」


そう言ってゆっくり顔が近付いて

亮平の唇が私の唇と重なった…
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