第6章 冷静と情熱の間
「覚悟してね…?」
そう言って
私の上に涼太の体が重なって
唇と唇が触れる…
荒々しく
口内を味わうように
捩じ込まれる涼太の舌に舌を絡みとられる…
息も出来なくて苦しくて辛いのに
でもそれ以上に甘く痺れる感覚…
いつもと全く違う優しくないキスに
少し怖くなって
「ちょ…ちょっと待って…」
そう言った私に
「無理だよ…?
煽ったのはそっちだから
ちゃんと責任とって?」
そんな容赦ない言葉と一緒に
服の中に忍び込む手に
身体中が甘い悲鳴をあげる…
でもこの日…
私に触れてるこの瞬間
涼太にだって余裕なんて全く無くて
ただただ私だけに溺れてくれってるんだって
涼太の顔が
息遣いが
ちゃんと教えてくれた…
涼太の愛を
ちゃんと身体中で受け止められたから
もう不安はない…
ただ…
次の日の朝
何故だか無駄にお肌艶々で
ご機嫌な涼太とは真逆に
私の身体はひどくボロボロで
少し動くだけでも全身が悲鳴をあげていて
余裕のない涼太を見たいなんて
もう二度と言わないって
心に誓ったことは
言うまでもありません…涙
〜end〜