第1章 やきもち
「仕事は…?」
そう背中を向けたまま冷たく聞くと
優は俺の背中に顔をくっつけて
「全部終わらせました。
これで明日はゆっくり康二と過ごせるよ笑?」
そう言って嬉しそうに笑う…
そんな予想外の言葉に
慌てて彼女のほうに体を向けて
「明日俺と過ごすために
こんな遅くまで仕事してたん…?」」
そう聞いた俺に
「うん笑
だってせっかく康二と一緒に過ごせるのに
余計なこと考えたくないもん」
なんて笑う彼女に
さっきまで俺にかまってくれないことに
拗ねていじけてた自分が
情けなくて
罪悪感がふつふつと湧き上がってくる…
「ごめんな…」
そう言って優を思い切り抱きしめると
「私こそごめんね。
寂しかったでしょ?」
と抱きしめ返してくれる…
いつだって優しくて
俺を大事にしてくれる
優やから…
「仕事頑張ったご褒美に
今日はいっぱい俺の愛をあげるな?」
そう言ってキスをした俺に
優はちょっと困った顔をして
「嬉しいけど…
ほどほどにお願いします笑」
とお返しのキスをくれたことは
言うまでもないわ笑
〜向井さんの場合〜