第5章 保健体育
「あー、次保健体育かぁ、お前、例のページじっくり見てんだろ?」
「あ?何言ってんだよ。お前こそ見てんだろ、このムッツリが」
風花「・・・何で男子ってああなのかしら」
「ね」
次の授業は保健体育だった。保健体育も男女に分かれて行っている。今日は女子が教室で、男子が空き教室で授業することになり、教科書を持って移動するところだった。
男子は、下ネタを話しながら教室を出ていく。
きっと男女の身体のページを見る見ないの話なのだろう。
保健体育の授業では、自分たちの身体を守ることや生殖活動について知る一環として少しだけ性教育もしている。
と言っても確信に触れるようなことは絶対に言わないが。
しかしいくら保健体育の担当が女性教師でもなんだかんだ照れてしまう。全員沈黙の状態で授業が進んだ。
キーンコーンカーンコーン
「ふぇー、終わったぁ」
風花「なんか気疲れしたね」
「わかる。なんか気まずい」
この気持ちを整理するために急いで次の授業の準備をした。
次は、科学。
木茂山先生の授業だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜
木茂山「、今日も学級委員として俺の手伝いをしてもらいたいが、いいか?」
放課後、帰りの支度をしていると木茂山先生に声をかけられた。特に大事な用があったわけではないため了承した。
木茂山先生に呼ばれて来たのは体育館の倉庫。
しかも部活をしている棟から離れている倉庫だった。
「先生?手伝ってほしいことって何ですか?倉庫の掃除?」
木茂山「いや、保健体育の先生に頼まれてな、性教育の資料を用意してほしいって」
「・・・・・?」
木茂山「男女の身体、セックスについての資料を作って欲しいんだと。
で、お前彼氏がいたからセックスも経験済みだろう?だからみんなに教える教材になってもらいたくてな」
「え、ちょっと意味がわかりません」
木茂山「女性の身体について教えてくれればいいんだ」
そんなもの教科書で良いじゃないかと思うが、違うらしい。保健体育の先生は何を考えているのだろうか。