• テキストサイズ

こちら、MOB飼育係5[ktkb]

第7章 きおきおニワトリ目線2


 ぼんじゅうるという人間みたいな人に呼ばれるまま来たところは、MOB楽園という場所だった。
 でもそこは楽園というにはキノコ人以外誰もいなく、何より地面がボコボコで暮らしにくそうなところだった。
「まだ開拓し終わってないのに、なんで連れてきたんですか!」
 と赤いキノコ人のドズルさんが言っていたから、俺たちはまだ来ちゃダメなところだったみたいだ。
「でも俺たち、牧場から逃げてきて行くところないんですよ」
 と言ったのはたいたいだ。確かに行くところはない。飯も探すのが大変だし、MOB楽園に来たらなんとかなると思っていたけど……。
「それより、きおきおの怪我なんとかした方がいいんじゃね?」
 おおはらに言われて思い出した。そうだった。俺、怪我してたんだったわ。
「あのー、すみません。ニワトリの怪我治すものありますかね……?」
 初めて見るキノコ人とやらに俺が恐る恐る聞くと、まず先にぼんじゅうるさんが黒い眼鏡越しにびっくりした。
「え、怪我? 怪我してんの?」
「怪我なら早く治さなきゃ」
 ぼんじゅうるさんの声に気づいてドズルさんも近づいてきた。怪我の話をされると急に痛くなってきた。
「カズさん、こういう時どうしたらいいか分かります?」
「カズさん……?」
 また新しい誰かの名前に俺は混乱する。キノコ人は五人しかいないのでは、と思っていたら。
/ 18ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp