第2章 *君だけは譲れない 凪 誠士郎
『あれ?シロちゃん?』
「あ、」
久しぶりに幼馴染のと再会した。
家は隣同士ではあるのだが学校が違うこともあり、最近会えていなかった。
久しぶりに見る彼女は少し雰囲気が変わった気がする。
ぼーっと彼女を見つめていると、家まで送ってくれた玲王が話しかけてきた。
「凪、誰だ?」
『あ!もしかして貴方がシロのお友達のお金持ちくん?初めまして、シロちゃんの幼馴染のです。いつもシロがお世話になってます!』
「お金持ちくんって笑。俺は御影玲王だ、宜しくな!」
『御影くんね、宜しくね!』
にこっと微笑むと何故か顔が真っ赤になる玲王。
そんな二人を見て何故か胸がモヤモヤした。
こんな気持ち初めてだ。
このモヤモヤの正体が分かるのは案外早かった。