第5章 *甘い香り 千切 豹馬
「って感じかな?、、、?なんでそんな顔してんの?」
気付けば蜂楽の童貞卒業講座が始まり、俺を含めたブルーロックメンバーの過半数はその話を聞いて顔を真っ赤に染め、鼻血を垂らす奴もいた。
そんなこんなで夜になり、俺はすっかりこの話を忘れていた。
に明日デートしないかと誘えば、泊まる場所がないからと断られたが、たまたま今日同室の奴が部屋を出たのでベッドが空いていたのだ。
別にやましいことなんて何も考えていなかった。
本当にただ一緒に泊まるだけ、、、、の気持ちだった。
電話越しでも分かるのアワアワした感じにベッドが一台しかないと勘違いしてるのかもしれないと思いすかさず、ベッドの空きはあるから安心しろと伝えれば、俺の提案には乗ってくれたのであった。
そう、、、、この時までは本当にやましい気持ちなんてなかったのだ、、、、。
とのデートは普通に楽しかった。
久々の感覚に胸が弾んだ。
そして今、、、、
彼女が風呂に向かったタイミングで何故か昨日のアイツらとの会話が蘇ってきたのだ。
"身体はふわふわで、、、甘い香りで、、、"
蜂楽の言葉が鮮明に思い出され、脳内での姿に変換される。
"涙目で甘い声で名前を呼ばれたら止まらないよねぇ"
ゴクンっ、、、、
"豹馬っ、、、、"
自然と身体の一部に熱が集中する。
これ以上はまずい、、、気持ちを切り替える為になんとなく部屋を片付け始めた。
その時だった。
ガタン、ポトン、、、
床に置かれていたのスーツケースにつまづいてしまい、中身が外に飛び出たのだ。
「やべ!、、、なっ!///」
慌てて飛び出たものを中に仕舞い込んでいた時、ふと目に入ったものにひいたはずの熱が再び戻ったのだ。
それは、、、、
ガチャッ
『お風呂ありがと、、、はっ!!それは!!ちがっ!!///』