第5章 *甘い香り 千切 豹馬
お風呂から上がると私のスーツケースの前にいる彼の手にはソレが握られていた。
「わ、悪い!部屋片付けてて、お前のスーツケースにつまづいてだな、、、、」
『そ、そうなんだ!!』
お互い気まずい沈黙の時間が流れた、、、
沈黙を破ったのは豹馬だった。
、、、と呼ばれて彼の方に視線を移したと同時に手をグイっと引っ張られそのまま、、、、
『っきゃ!、、、ドサッ)豹馬、、、?///』
「、、、、、、お前のこと抱いていいか?」
熱く、真剣な眼差しが私を捉えていた。
少し怖い、、、、でも豹馬がハジメテの相手なら、、、
私はコクンと頷いた。
「まじかよ///、、、悪い、あんな格好つけて言ったけど俺ハジメテだから、、、その、、、、ッ!?」
豹馬の言葉が嬉しくて、彼にぎゅっと抱き付いた。
お互い多分ハジメテだろうと思っていたけど、やっぱり嬉しかった。
『豹馬だから怖くない。私のハジメテ貰ってくれる、、、、?』
「ああ、痛かったら我慢せずに言えよ?」
『うん、、、豹馬、、、大好きだよ』
「俺も好きだ」
互いのおでこを引っ付けあって笑い合い、視線を絡み合わせれば自然と唇が重なり合っていた。