第4章 *意外な彼の顔 糸師 凛
すやすやと腕の中で眠るの額にキスを落とす。
の口からアイツの名前が出た瞬間、怒りの感情が一気に湧き上がった。
"俺のことしか考えられなくしたい"そんな独占欲が俺を支配した。
と俺は幼馴染だ。
つまりアイツのことも勿論知っているわけで、、、、
俺がアイツと決別したことを知ってからはアイツのことを話さなくなった。
と付き合ったのはアイツが居なくなってからだったこともあり、アイツが帰ってきたらに取られるのではないかと不安だった。
俺よりも優秀なアイツをは選ぶのではないかと、、、
アイツの名前を呼ぶだけでも嫌なのだ。
の頭の中には俺だけでいいのだから。
無我夢中でを抱いた。
心も身体も全部俺でいっぱいにしたかった。
そんな俺の想いに気付いてか、は俺に好きだと何度も伝えてくれた。
『っん、、、凛ちゃん、、、?』
「もう少し寝てろ」
頭を撫でてやれば、ぎゅってして?と可愛らしく首を傾げるを抱き寄せてやれば再び小さな寝息が聞こえてきた。
「、、、好きだ」
声が届いていたのかは知らねぇが、は眠りながらふわっと笑ったように見えた。