第9章 脅威
悟「他の3人が死んでも僕に嫌がらせが出来て一石二鳥とか思ってんじゃない?」
伊「いや、しかし派遣が決まった時には本当に特級に成るとは………。」
悟「犯人探しも面倒だ。上の連中、全員殺してしまおうか。」
硝「珍しく感情的だな。」
『………悟。』
硝「随分とお気に入りだったんだな、彼。」
悟「僕は、いつだって生徒想いのナイスガイさ。夜空、こっちおいで。」
先程とは違い優しく呼びかけ手を繋ぐ。
硝「あまり伊地知をイジメるな。私たちと上の間で苦労してるんだ。」
伊(もっと言って………。)
悟「男の苦労なんて興味ねーっつーの。」
硝「そうか。」
伊(もっと言って!)
『悟!!伊地知さんが可哀想だよ!感謝しないと!!』
伊(夜空さん………、天使!女神!!)
硝「で、コレが宿儺の器か。好きに解剖して良いよね。」
悟「役立てろよ。」
硝「役立てるよ、誰に言ってんの。」
“悠仁の死を無駄にする事は許さない”
口には出さないが悟の思いは、この場に居る全員に届いていた。
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血と頭蓋が塗れ積まれた空間にて。
頭蓋の玉座からは呪いの王が見下ろすように座っていた。
宿「許可なく見上げるな。不愉快だ、小僧。」
悠「じゃあ、降りてこい。見下してやっからよ。」
そう言う悠仁は青筋を立て怒っていた。
宿「随分と殺気立っているな。」
悠「当たり前だ、こちとらオマエに殺されてんだぞ。」