第8章 対峙
夜空の許嫁になるかもしれない、と母親は苦虫を噛んだような納得していない顔で呟いていたのを覚えている。
小さかった為許嫁というものが、どういうものか分からずあまり自分の話をしているのだと認識さえしていなかった。
『…………私は嫌。』
宿「“嫌”と言われてもオマエが決められる事ではない。」
そう言い大きく息を吸い込むと宿儺は低く笑う。
宿「フッ、この匂い懐かしいな。」
抱えていた夜空を降ろす。
その瞬間に逃げようと走り出すが、すぐに腕を掴まれ壁に押さえつけられる。
宿「どこに行く。」
『や、だっ!離して!!』
宿「久しぶりの自由なんだ、楽しませてくれよ。」
『やめて!悠仁!!恵!』
宿「助けは来ないぞ。」
笑いながら頬に手を滑らせ首、鎖骨へと下りていく。
恐怖なのか、むず痒いからなのか体がビクリと跳ねる。
『やめてって!』
宿「否定されながら、も興奮するな。もっと泣け。匂いを濃くさせろ。」
そう言われ泣かないように声を押し殺す。
ただ、どんな反応をしても宿儺にとっては興奮材料でしかなかった。
そのまま胸を揉みしだかれ衣服を剥ぎ取られる。
片方の手は乱雑に揉み、もう片方はなぞるように突起を弄んでいる。
『ふっ………、んっ………/////』
宿「フッ………、体は正直だな。」
『違っ…………!』
宿「違わないだろ。」
途中で言葉を遮られ片方の手が腿に触れ下着を、なぞる。