第4章 聖なる夜
クリスマスが明日に迫りお泊まりのための食材を買いに来た。
1人は危ないから、と悟と恵と任務が終わり次第合流する予定だ。
(何、作ろっかな~。)
特に何も作る物も決まっていないまま食品コーナーをウロウロする。
コーナー内を全て見て飽きた頃、ポコンと携帯の通知が鳴った。
駐車場近くまで来て欲しい、と悟からメールだ。
(遅いよ~。)
食品コーナーを出て駐車場へ向かう。
出口付近に着いた時、見知った顔が自動ドアの近くに居る。
傑「やあ、久しぶり。明日の事を話しに来たよ。」
『傑っ!…………明日の事?』
傑「そう。明日夜空を迎えに行くから高専で待ってて。それから私達、家族と一緒に住もう。」
『え?急にそんな事言われても…………。悟は?一緒に住むの??許可、取ってる?』
傑「話はつけてある。………悟とは一緒に住めないかな。明日どっちが夜空と一緒に添い遂げるのか決めるから。」
『そんな……、添い遂げるって………。結婚みたいな言い方……。』
傑「それも、ありだね。」
ふふっと意地悪そうに笑う。
傑「さて、そろそろ悟達が来ちゃうからね。私は行くよ。分からない事があれば明日、引き取った時にちゃんと説明するから。また………ね。」
こちらに歩いてきて軽く肩をポンと叩く。
『傑っ!……………』
パッと振り返ったが人混みに紛れたのか姿は無かった。