第4章 聖なる夜
学校に行く準備をして寮の門を出るといつもと雰囲気が違うように感じた。
キョロキョロと辺りを見回すと高専の門が、やけに騒がしい。
チラリと門から顔を出すと大きい鳥の呪霊が居た。
(何あれ………?)
何を話しているかは分からないが言い争っている様に見える。
(んー、真希さんとかパンダ先輩は居るなあ。あれ?先生達も居る??)
話が終わったようで鳥が飛び立とうと羽をバタバタとさせている。
(うわ、大っきい………。)
ふわりと飛び立ったのを見送り学校へ向かおうと門から離れる。
少し歩いた所で先程の鳥が目の前で降りてくる。
『…………え?』
怖くなり逃げられる場所をキョロキョロと探す。
傑「夜空!会いたかったよ!!」
『へ?傑!?』
傑「少し前に会ったけど久しく感じるね。………この間のこと内緒にしてくれてありがとう。」
『…………ううん、でも悟にはバレてると思うよ。凄く疑ってた。』
傑「アイツにはバレると思ったから大丈夫さ。」
美々子「この人が夏油様の言っていた子ですか?」
菜々子「凄っ!まじで甘い匂いするじゃん!!」
傑「そうだよ、仲良くしてあげてね。」
ニコリと双子に笑いかけている。
(誰?…………夏油様??)
傑「ごめんね、夜空。長く話したいんだけどクレープを食べに行かなきゃいけなくてね。また後日、来るからその時に。 」
そう言い双子は頭を嘴の中に入れ傑は足の上に乗る。
そのまま飛び立ち空を呆然と見上げる。
『……あっ!遅刻しちゃう!!』