第1章 出会い
次の日……………
悟「こんなに荷物要るのかよ。」
苦虫を噛んだような顔をしながらキャリーケースを見つめる。
傑「念の為…………ね。資料には、ちゃんと目を通したかい?」
悟「資料?そんなモンあんの??」
やれやれ、と頭を抱え資料を音読し始める。
悟は聞いているのかいないのか時折相槌を打ちながら村の中に足を進める。
ある資料の1文に目が留まる。
“【村の風習について】
この村では呪霊に生贄(女)を捧げ交配させる。これは子供を産めなくなるまで続けなければならない。
産まれた子供が女であれば次の生贄、男であれば村の外から嫁ぐ相手を探し見つかり次第この村に戻ってこなければならない。
その嫁も生贄になる。勿論、裏切った場合は殺すのみ。
まだこの風習は続いており娘が1人今は居るらしい。
呪霊が見える者は娘から甘い匂い(催淫効果がある為危険)がする。”
とある。
傑、悟「催淫効果ぁ?」
何だそりゃ、と悟は馬鹿にしたようにヘラリと笑うがわくわくしているようだった。
村に着いたが少し閑散としていた。
呪霊の気配を感じ手当り次第探していく。
傑「数が多いな………。」
悟「これってさぁ………、呪霊の血が混じってるから数が多く感じんの?それとも気配分の呪霊が居んのかな。」
そう言われ少し考える。
悟「村人は救出ってあるけど呪霊とのハーフは“村人”って事で良いの?」
ヘラリと少し馬鹿にしたように、そう言い資料をヒラヒラとさせる。