第3章 再会
傑「……………高専には、もう帰れないんだ。すまないね。」
『なんで?』
傑「……………皆と喧嘩しちゃってね。私には、もう別の帰る場所があるからね。」
『………………傑が何の違和感もなく帰れるように私が手伝うから、そこの帰る場所に誰か居るならその人達も連れてくれば良いじゃん!お願いだから………。』
うるうると涙が目に溜まる。
傑「っ…………。」
もうダメだ、と泣くのを我慢していたが涙が目から滴り落ちる。
傑「泣くのは辞めてもらえないかな………、この匂いに耐性が無くてね。我慢できなくなってしまう…………。」
『ふぇ?………泣くの止めたら一緒に帰ってくれる??』
傑「はぁ………、悟のせいで我が儘な子になっちゃったね。」
呆れ気味に笑う。
『えっ………、嫌いになっちゃ』
言いかけたところで唇が触れ合う。
手は、そっと頬に置き滴った涙を優しく拭ってくれる。
啄むようにキスをされ、そのまま舌が口内に入ってきた。
『!?///////』
びっくりして無意識に胸を押すと唇が離れた。
傑「…………意外と悟は我慢出来てるようだね。」
『へ?』
傑「いや??この事は悟に内緒だよ。勿論、私と会ったこともね。」
そのまま、くるりと歩き出してしまった。
『あ、ちょっと………!』
キスされたことに呆然としてしまい追いかけようとしたが人混みに紛れ見失ってしまった。
『えー…………、意味わかんない………。』