第24章 お茶の作法
「怠惰は厳禁ですよ、ドクター」
私は時々、絶対サボりたくない時やうたた寝をせずに仕事を頑張りたい時は、手厳しいオペレーターを秘書にしていることがあった。
大体そのオペレーターはソーンズだったりレイズだったりするのだが、最近ソーンズはわざとコーヒーに眠り薬を混ぜてくるということをしたので今回は別の人物を秘書にした。それが、今私に声を掛けてきたチューバイということだ。
「ありがとう、チューバイ。そうやって私を叱責し続けて欲しいんだ」
と私がいかにも変態と取られるような発言をしても、チューバイは一瞬不意を突かれたような顔はしても、何か嫌なことを言い返しはしなかった。それからクスリと笑って、
「ドクター、何を言ってるのです?」
と言うのだ。
しっかりしていて厳しいものの、人間性があるチューバイにはより親しみさを感じる。ソーンズのことも信頼はしているが、薬の件では度々危険なので油断は出来ないのだ。
そうして冗談を交えながら仕事を片付けるものの、まだまだ書類の山がある中、チューバイがふと立ち上がった。