第31章 いつメン2
「あ、あの、ジェシカさん、これはどちらに置いたら良かったでしょう?」
「あ、それはですね……」
会話が聞こえて目を上げると、補給品を整理しているスズランとジェシカがいた。次は彼女たちのことを紹介しよう。
「スズラン、ジェシカ、少しいいですか?」
私が声を掛けると、彼女たちはほぼ同時にこちらを振り向いた。
「あ、チューバイさん! はい、いいですよっ」
とスズランはにこやかな笑みを浮かべ、
「はい、大丈夫ですよ」
ジェシカも控えめそうに頷いてくれた。
「ロサ、こちらの方はスズランで、こちらはジェシカです。少し長い作戦になりますから、しばらくは彼女たちの食事にお世話になると思います」
そう私が紹介すると、ロサは目を見開いて笑顔になった。
「そうなのね! それは楽しみだわ」
そうしてロサに対してそれぞれ挨拶を交わすスズランとジェシカを見、私は残りの二人を探そうとした。だがその必要はなかったようである。
「サリア! さっきの作戦行動はどういうつもりなの!」
「どうって……仲間を守るために動いただけだ」
サイレンスとサリアだ。
二人は先程まで別働隊で作戦に出ていたようで、このいつメン待機所には来たばかりであった。だが、二人が来るや否や口ケンカ。もう見慣れた景色である。