第9章 夏だ!海だ?…の前に!
自分だけで参加も出来るが誰かが承諾してくれれば、『ペアリング』―――時計を共通状態にして代打ちしてもらう事が出来た。
「アタシならいつでも『ペアリング』してあげるゾ!!」
有沙は優しい。
そして結構ギャンブルが強いみたいだ。
「馨は?」
「男の子は自分で何とかしないと。まあ頼まれたら断らないけど」
有沙は言ってご飯を食べる。
私もご飯を食べた。
―――公式戦、か。
まあ、少し債務整理はした方が良いかもしれない。
卒業したら『ルチア』の収支は意味をなさなくなるが―――卒業するまでは『意味』がある。
学園での『ルチア』の債務で人生が詰んじゃった人もいるらしいし。
ご飯を食べながら私は考えていた。