第8章 『いっぷ』ではない事3
私の体はこんなに燃え上がってしまう。
「さ、触ってください」
小鳥が鳴く様なちいさな声がでた。
これが私の声だなんて思いたくない。
「どこをどう触られたいの?」
アルタ先輩は許してくれない。
「ち、乳首を……」
言うとアルタ先輩の指先が私の乳首に触れる。
「あんっ」
今度はさっきの声に反比例して大きな声がでてしまって恥ずかしい。
「指でつまんで」
言うと指が私のそこをつまむ。
「ひ、引っ張って」
指がきゅっと乳首を引っ張る。
「ひっ、ぃ、っ、んっ」
体がのけ反った。
「邪魔だから脱がせるね」
待ってと言う間もなく後ろのジッパーを下ろされ私の肌があらわになる。
ぶわっと肌が熱くなった。
―――恥ずかしい。
「み、見ないでください」
体をまるめて隠すとアルタ先輩が笑う。
「美希さんが誘ってきたんだよね?」
誘ったのは私、ゴムの確認したんだから、『スル』っていう合図だったのは間違いない。
「でも何だか恥ずかしくて……」
場に飲まれちゃいけないのにどんどんズブズブにハマっていく感覚がする。
恥ずかしくて見られるのが怖くて……、
そんな私にアルタ先輩は優しくキスした。