第21章 弾ける花
「真人は何か買いますか?」
「じゃあ焼きそば買おうかな」
「私も!」
目に付いたお店でフードを買い、参道から外れた少し薄暗い公園スペースの花壇のふちに腰かけた。
割り箸をわり、二人でお夕飯にありつく。
「ちょっと離れるけど花火が綺麗に見える穴場、今日の昼間のお土産屋さんで教えてもらったから行かないか?」
真人に言われて頷く。
はふはふ焼きそばにたこ焼きも半分こして食べて。
ラムネを飲みながら少し話した。
帰省した実家の話、昨晩美宇さんと有沙に部屋から追い出された話、その後馨と話した事。
笑っちゃいけないのかもしれないけど、真人も休みを満喫した様だ。
私達は歩き出す。
やって来たのは少し離れた小高い丘にある公園だ。
薄暗い公園の隅は切り立っていて、神社が見渡せる位置である。
そこに二人で立つ。
花火が始まる合図に空砲が鳴った。
「あっ」