第15章 誘惑ナイトプール
近づいて、ちゅっ♡とキスした。
有沙が……と一瞬よぎったが、彼女はこの位では怒らないだろう。
そう思い―――私は馨を抱きしめる。
「天原さん……」
ゆだねられる様なキス。
公共の場だ―――下手な事は出来ないし、今日ここに入れたのも馨の口利きだ。
何かしたら、馨の顔に泥を塗る。
でも唇を合わせる位良いだろう。
指先でもてあそぶ様に体をなぞった。
馨が私の性感帯を知っている様に、私も馨の性感帯を識っている。
頬、耳、首筋、脇腹、へそ、―――そけい部を濡れた水着越しに指でなぞった。
「馨……」
まだ、馨には『例』の話をしてない。
美宇さんはバカなのかかしこいのか、はたまた何か期待しているのか乗り気みたいだし。
ただ純粋にお姉様とのバカンスを楽しむつもりかもしれないが、私は完遂するつもりだ。
有沙がそれにどんな反応をするのかも気になる。
「馨にお願いがあるんです」
短い海パンから出ているももをツネっと指先でちょっとつまみながら言う。
馨が赤らんだ。
どんな想像をしているんだろう?