第15章 誘惑ナイトプール
「ちょ、天原さんっ、こ、こんな場所でっ」
馨が可愛い声を上げる。
「まーた、天原はエロい事してる」
美宇さんが言う。
まあただ、ここは公共の場だ。
私も足を元に戻し、馨の頭をなでなでした。
「馨はとってもカッコイイですよ。ちゃんと女の子を守ったんですから」
言うと、きゅるんと潤んだ瞳が私を見る。
なので又よしよしした。
「あ、ありがと」
急に恥ずかしくなったのか馨が体をはなす。
そうされると余計、ねぎらってあげたくなる。
腕にささやかな胸を押しつけながら絡まった。
「男、あーし達も休むから何か飲み物買ってくるし」
「こら!にあるちゃん、黛くんでしょ」
千波様が美宇さんみたいな事を言うので笑ってしまう。
「じゃあ行きましょうか、馨」
馨にすり寄ったまま言う。
「え、あ、はい」
馨はわたわたしながら歩き出す。
私は馨をあんまり明るくない場所まで引っ張っていく。
「馨……」