第15章 誘惑ナイトプール
そんな事をしていると千波様達が私に気が付きやって来る。
「いよっす!楽しんでるし?」
パーカーを脱ぎ捨て意気揚々と歩いてくる千波様は美しい。
その後に続く波多野様が何やら馨にくっついて、……なだめていた?
それを見ていると気が付いた千波様が『カカカッ』と笑う。
「いやぁ、面白かったぜぇ?」
楽しかったなら何よりだが彼女の言葉には何だか含みがある。
「有沙」
くっついて行った有沙を見ると彼女も何やら含み笑いをしていた。
「ボディーガードくんさぁ!ナンパされてんだけど」
嗚呼。何だか納得がいく。
馨を連れた三人は写真を撮ったりちょっと泳いだりして楽しんでいたらしい。
そして私達の様にナンパされたのだ。
馨も―――!
『お姉さん達奇遇だね、こっちも四人だよ?一緒に遊ばない?』
そんな言葉に女子三人は顔を見合わせる。
四人。有沙とにある、瑠夏に―――馨。
馨は丈の短い海パンが隠れるだぼっとしたパーカーを着ていた。
『お、オレ、男ですぅっ!』
馨はパーカーの前を開け、平らな胸を見せたらしい。