第15章 誘惑ナイトプール
美宇さんが言う。
「アイスティーと烏龍茶とオレンジジュースとエナドリのジンジャエール割り」
真人はまっ赤になったまま言う。
「お姉様、何を飲みますか?」
美宇さんが弾んだ声で言った。
「じゃアイスティーをいただこうかしら」
真人から教えてもらったカップをお姉様は取る。
「じゃあ私はエナドリのジンジャエール割りね」
美宇さんは言ってそのカップを奪い取った。
「それ俺の……」
等と言うが、美宇さんは構わずカップの蓋を外しゴクゴク飲んでいる。
「うっひぃ、キマるぅ!」
キマッた目をして彼女。
本気で眠かったらしい。
「天原は?」
「じゃあオレンジジュースを」
言ってそれを受け取り蓋を外す。
そして―――、片手で胸を寄せてそこに少量のオレンジジュースを注ぐ。
「こぼれちゃったぁ」
むにっと胸を寄せたまま言う。
真人はまっ赤だ。
「まーこーとーっ♡」
ゆらゆら、体を揺らす。
「もう、天原、意地悪はやめなさい」
お姉様がアイスティーを私の首筋にぴとっとしてきて、飛び上がる。