第15章 誘惑ナイトプール
「成部ぱいせん達もこの辺来てるらしいぜ?知ってたし?」
あら、成部様と蜜美様も。
うーん、今頃何をしてるんだろう?
私の表情を読んだ様に千波様がニヤリと笑う。
「あいつ、『飼い主』とか言っちゃってさ、『ペットとご主人様』って体裁でいるけどさぁ、なぁんであいつが『ペット』として見出されちゃったか分かるかぁ?」
ペットとして見出された理由?
考えた事も無かった。
「『目』だよ、目。あの蜜美パイセンのさぁ、物欲しそうな『目』。あれにやられたんだし。あの目に見られたら、ペット思い出すよそりゃ、おやつちょうだいちょうだいっ♡ってしてる犬みたいだもんなあ」
千波様が『カカカッ』と笑う。
「男同士であの関係だ、どうせ部屋は一つだろうよ。そんであの『目』だ。飼い主様がよぉ、飼い犬に手を出す変態になっちゃうのも時間の問題だしぃ」
千波様が防水カバーに入ったスマホを見せてくる。
最後のメッセージは夕方で『我と那由太の時間を邪魔するな』という意味深なもので終わっていた。
「今頃、飼い主様は裸にした可愛いワンワンをワンワン言わせてたりなぁ」
赤らんだ頬を両手で包み、千波様。
確かにそうだったらとても面白い。
「もうっ!にあるちゃん、それよりっ」
波多野様の言葉に千波様は正気に戻る。
「おう、そうだし。今会えて丁度良かったし。
あーしらさぁ、女二人で来たしぃ、こんな可愛い女の子が二人で歩いてたらナンパされちゃうじゃん?そっち男二人居るんだから一人貸せし」