第11章 公式戦
「勝者、美希組」
有城様が言う。
私は手をハンカチで拭い御厨お姉様に抱きつく。
お姉様も私を抱き返してくれる。
「後はクラスで帳尻を合わせます」
言えば御厨お姉様はため息をつく。
「『かとる』を辞める気はないのね」
「はいっ」
「まあ、あなたが『かとる』を辞めたら私も困るから良いけど」
私達はもう一度ぎゅっと抱き合う。
「もう一勝負は……無理そうだし、お兄さん緊張で喉乾いてきたよ。『命令権』買うから、有城さんお茶いれるか買ってきてくれない?」
軽磨様が言う。
有城様が時計を差し出すので軽磨様が操作して、ルチアの取引をする。
「紅茶で良いですか?うち工場持ってて、私物ですが用意があります」
「グイッといきたいからアイスでし」
千波様が口を挟む。
「はい」
有城様が退室していく。
御厨お姉様がポケットからウェットティシュを出して手を拭いてくれた。
まだ青息吐息の三人を隅に並べる。
お茶はすぐ運ばれてきた。
千波様は宣言通り一杯目をぐいっと飲み干す。
又お茶が注がれる。
椅子は四つしかないので私は床に座った。