• テキストサイズ

黄色い夜景の歌

第7章 配信当日


「こんばんは〜、遅れました〜」
「あ、こんばんは、MENさん!」
「こんばんは」
 その後、遅れたMENと合流し、俺たちは普通にFPSゲームを始めた。そこでもカイトさんは回復メインキャラを使っていてものすごく強いという訳ではないのになかなかいい結果が多く残せた。一度だけ、MENがやらかして安置外で仲良くみんなでダウンというおふざけはやってしまったが、カイトさんが笑っているならなんでもいいと思った。
 そんな中、視聴者さんのコメントの中で「カイトさんと一緒にゲームするきっかけはなんだったのか?」という疑問を投げかけている人がいた。今の画面はロード中。俺も気になっていたし、カイトさんに聞いてみることにした。
「視聴者さんが、カイトさんとゲームするきっかけはなんだったのかって聞いているんだけど……」
「お、それは配信で言って大丈夫なヤツっすか?」
 俺がそう切り出すと、茶化しなのかなんなのか、MENがそんなことを問い掛けた。カイトさんが言って悪いことなんてないはず、なんて思いながら、振っていい話だったか俺は一瞬悩んだが、カイトさんは明るく笑った。
「ハハハッ、確かに、視聴者さんからしたら異質な組み合わせだよな」とカイトさんは言う。「俺、おんりーちゃんのファンなんだよ。もうずっとベット爆破の練習してて」
「え」
 え?
 俺は視聴者さんたちと同じリアクションをしてしまった。そんな話、初めて聞いたんだけど。
 と俺が戸惑っているのをよそに、カイトさんはつらつらと俺の動画を見つけた時の話や、ベット爆破をすることとなった話を続けた。どうやらカイトさんはジニアメンバーで、一度だけエンドラ討伐をやってみる企画動画を撮影したことがあるらしい。それは知らなかった。
「じゃあエンドラ討伐したことあるんすね」
 とMENが話を続けると、カイトさんはいや、一度だけだと謙遜した。
/ 50ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp