第4章 それは突然に
焦った俺はスタッフさんにメッセージを送ってしまった。今思えば迷惑な話だが、それ程俺は動揺していたのだ。憧れの人から、コメントをしてもらうなんて夢の中でしか起こらないことじゃん!
のちに、スタッフさんから「ご本人です」と確認が取れて俺はすぐにカイトさんをモデレーターに設定した。ジニアの人たちもモデレーターに設定しよう。俺の配信に来るとは思えないけど。こんなことで突然メッセージを送ったのに、ちゃんと答えてくれたスタッフさんにも多大なる感謝を伝えて。
そして俺はドズル社との撮影後、堪らずにカイトさんの話をしていた。
「あのカイトさんから、歌みたにコメント来ていたんです」
「え、すごいじゃん!」
突然の俺からの発言に、メンバーたち全員一緒になって喜んでくれた。こういう仲間なのは知ってはいたけど、喜びを共有し合うってこんなにも嬉しいんだな、と俺は改めて思う。
それからモデレーターの設定までしたというと、じゃあ僕も、俺もとみんながジニアメンバーを勝手にモデレーター設定にしていた。来てくれるといいよね、配信とか見るのかなぁ、と雑談しているとドズルさんが一言。
「コラボしちゃう?」
ドズルさんが言うと本当にやっちゃいそうなんだよな。確かに、カイトさんのチャンネルを見た時に、ゲーム配信とかしていたらしいのは見たけれど。何するんすか、とMENが話を広げたら、エンドラ討伐したことあるのかなってぼんさんが言って。だから俺も気になっちゃって、通話を終えたあとにカイトさんやジニアのゲーム配信を探してみると色んなゲームをやっていたことを知って、俺はますます好きになっていた。推しがいる生活って、こんな感じなんだ。