第3章 ジニアについて
そうして一ヶ月後。
俺のチャンネル登録者数は100万人になり、無事にドズル社スクランブルもプレミア公開された。
歌みたの発表をされた時の視聴者さんたちの反応は大賑わいだった。俺はあまり一人では歌みたを出さないから、需要と思ってくれている人も多いんだろな。ありがたいことだけど、ちょっと恥ずかしい。
歌もめっちゃ頑張ったから、みんなに聴いて欲しいな、と思いながらジニアやカイトさんの存在に心から感謝をする。カイトさんは、ジニアオリジナルソングを作っている作詞作曲家でもあるのだ。
ジニアは、リーダーのクレナイさんを始めとする個性豊かな歌手グループである。クレナイさんとのテンポいいボケとツッコミを繰り出すエムルートさんなんて、ぼんさんと配役が似ているかもしれない。メンバーの一人であるアルくんも、おらふくんに似ているし。ランさんがMENと似てるかって言われるとだいぶ違うけど、ドズル社との共通点を見つけては俺は一人勝手に嬉しくなっていた。
そうやって、思っているだけで充分だったのだ。
あのメッセージが届くまでは。