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黄色い夜景の歌

第14章 エンドへ


 その後、エンドにはすぐ到着したが、エンドラ討伐まではかなり時間が掛かった。エンドラは普通ではあったが、この世界はベットでリスポーン出来ない。エンドクリスタルで爆発しては初期地へ、エンドラに体当たりされて吹き飛んで初期地へ、またはエンダーマンに追いかけ回されて初期地へ戻されたりで散々だった。
「おんりーちゃん、大丈夫?」
 偶然なのかPSが高いのか、今エンドに取り残されていたのは俺の他にカイトさんしかいなくなっていた。俺は大丈夫ですと答えると、カイトさんがちらりと黒曜石を見せてきた。
「ベット爆破、これで出来るかな?」
 とカイトさんが聞いてくる。その黒曜石は、足元マグマの時にいつの間にか集めていたのだろう。カイトさんの覚悟は、もうすでに決まっていたらしい。
「何個あります?」
 聞いたのはベットの数だ。
「五個あります」
 短い言葉だったが、カイトさんには全て伝わったらしくベットを持ち替えてそう答えた。五個か。ベット爆破初心者だと際どい数だけど、やるだけやってみよう。エンドクリスタルは全部壊してあるし。
「黒曜石は分かります?」
「あの上ですよね」
 俺はカイトさんに教えながら黒曜石を置いてもらった。ベット爆破をするための所定位置だ。
 それから一緒になってエンドラが下りてくるのを待った。他の人たちはもう終わらせてくれ、と口々に言っているから、もう倒しちゃっていいんだと思う。
「グゥオオオ!」
 エンドラが旋回した。
「今です!」
「はいっ」
 まるで先生と弟子。ベット爆破を教えることはよくあったけど、あのカイトさんに教えるとなると本当はちょっとだけ緊張した。
 カイトさんは、エンドラの真下に潜り込んだ。すかさずベットを取り出し、狙いを定めて爆破する。
 一、二、三……エンドラの体力が一気に削れた。
「いける!」
 と思わず俺が言った時には、カイトさんは五つのベットを爆破させていた。結果は……。
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