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黄色い夜景の歌

第13章 約束


 そうして一悶着がありながらもなんとかエンダーパールも集め切ったところでもう三時間は経っていた。度々起こる鬼畜イベントで(またはおふざけで)何度もやり直しを繰り返していたからだ。
 そんな中、ぼんさんがこう切り出したのだ。
「終わったらドズルさんの奢りで肉食いに行こう」
 確かにもう夕食の時間くらい。俺はいいですねと言ったが、ジニアメンバーはどうなんだろうと応答を待つ。
 真っ先に声を上げたのはクレナイさんだった。
「いいですね! オレ、北極でも駆けつけます!」
 そうだった、クレナイさんとはこういう人だ。過去にソロイベントの時、自分で機材を持ち歩いてあちこちライブをしていた女性だ。パワフルさがMENと引けを取らない。
「ハッハッハッ、北極?! そんなところに焼肉屋あるの?」
 とぼんさんはケラケラ笑っている。するとクレナイさんが宇宙でも行きます、なんて言い出してみんなの笑い声があふれた。
「ちょっと、勝手に決めないでよ?」
 そして焼肉を奢るらしいドズルさんのことは放置されたまま。それがまた面白くて笑い合うこの時間が、俺はとても楽しかった。
 そして今俺たちは、そろそろエンダーアイを投げる頃に差し掛かっていた。迷子になったおらふくんを迎えに行ったドズルさんをオーバーワールドで待っている状態である。鬼畜イベントも慣れてきて俺たちには余裕が出てきていたのだ。
「焼肉行くなら蘭々亭だな。あそこの焼肉屋が美味いんだよ」
 ぼんさんはまだこの焼肉の話を広げるらしい。この話には、どうやらぼんさんと波長が近いらしいエムルートさんが食いついた。
「え、蘭々亭ですか! 俺もよく行くんですよ〜、どこの店行くんですか?」
「俺たちは大体あそこに行くよな? あの駅から出て……」
 エムルートさんがぼんさんと焼肉トークで盛り上がっている。するとカイトさんがよし、となぜかベットを取り出した。
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