第12章 沼
その後の企画は沼りに沼った。
ベットでリスポーン設定出来ないだけでなく、五分ごとに突然誰かにランダムで指定された人がルーレットで決まるイベントも鬼畜過ぎた。足元TNTだけでなく、足元マグマになったこともあったのだ。唯一ラッキーイベントは「金ニンジンの雨」だったが、逆になぜ金ニンジンだったのか、俺たちにもジニアにも分からない。
ただ、そんな鬼畜企画を好機と考えるのもドズル社らしかった。足元マグマになった時、川や海を渡るとマグマの真横が黒曜石に変化したのだ。恐らくこの企画をますます鬼畜になるようにしたかったからだろうが、MENがこう切り出したのだ。
「ダイヤ掘ってくるか」
すると活発なクレナイさんや頑張り屋なアルくんもついて行くとMENと協力してダイヤツルハシを作り、足元マグマ中に出来た黒曜石で初期地にネザゲを作ることが出来、リスポーン地点がなくても楽にネザーに行けるようになった。そこからは早かった。俺はネザー要塞を見つけ、時々降ってくるエンドクリスタルにブレイズスポナーは壊されたが(ブレイズの火でどんどん爆発するからだ)ロッド回収があっという間に集まった。
「あとはパールだね」
と俺が言うと、カイトさんがパールはあと二個だと言った。カイトさんはぼんさんの介護をしながら? 青森でパールを集めていたらしい。俺はロッドを一旦安全地帯に仕舞いに行き、青森に向かおうとしたところでおらふくんが妙なことを言い始めた。
「ぼんさん、それはマズイですよ」
「……?」
またぼんおらが何かしているのか。そう思った矢先、それは起きた。
俺がネザーゲートを通った瞬間だ。
ドガーン!!!!
爆発音と共に、俺の画面は真っ先にリスポーンに映り込む。俺は全てを察した。ぼんさん、ネザゲ前にベットを置いたのか。触ったつもりはなかったが、俺はうっかりそのベットに触ってしまったらしい。