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【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】

第4章 後宮の外に毒の華が咲く④


この後宮で、月娘が犯した事件は罪に問われていない。

特に、その才人は壬氏にしつこく付き纏っていたのは、周りの人間も知っていた。

月娘に恨まれる理由はある。



「枴家にトリカブトを買いに行ったのは、間違いなく月娘の侍女だった。」

2人で協力して、月娘に罪をなすり付けようとしたのだ。

普通なら自分の主人に対して、そんな事をするなんて考えもしないだろう。



「彼女達は同じ村の出身で、そこで姉妹の様に育ったようだ。」

そこからどうして傷ましい事件が起きたかと言うと。

学のない幼い頭で考えられた幼稚なストーリーだった。



彼女達の村は貧しくて、村人は子供達を売って飢えを凌いでいる様な村だった。

幼い頃に同時期に売られて、2人はそれぞれの主人に雇わられた。



才人の家は商人の家で、後宮入りするにも他の妃達の様に位の高い貴族の娘達は、誰も彼女の侍女になりたがらなかった。

自分より低い身分の主人に支える事は絶対にしない。

本来なら下女が才人の侍女になる所を、才人はそれを拒否して、自分の家から連れて来た下女を侍女にした。
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