• テキストサイズ

【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】

第4章 後宮の外に毒の華が咲く④


自分がそんな状態なのに、目の前の男は乱れた姿も美しくてキラキラしていた。

「……………💢」

理不尽だと分かっていても、壬氏に怒りが沸いた。




そもそもこんなに自分の姿が乱れたのは、何度も何度も抱いてきた壬氏のせいだ。

「瑞っ……!」

痛みも伴って、少しの文句も言おうとした月娘の唇を、壬氏の唇が塞いできた。




キスは軽いキスじゃなくて、舌が絡まる深いキスだった。

ちゅっちゅっと何度も月娘を味わう様に、壬氏は唇を離しては頬や瞼。色んな場所をキスで埋めてくる。




不恰好な姿を晒している月娘を愛おしそうに愛でる壬氏に、月娘の怒りは鎮まってしまった。




「……まだ薬店の男と婚姻したいか?」

グッと月娘を抱き締めて、壬氏は少し不安そうな声で月娘に聞いた。




……その顔は反則だろう……。

さっきまでの嫉妬は怒りに満ちた顔で、それも良かったが。

不安そうに自分に縋る彼の表情も、月娘の胸がギュッとなった。




/ 408ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp